妄想と現実の交錯】チャラ男の娘日記 第25日
俺「新宿‥」
ジョージ「そう」
俺「お前、俺がどこにいると思ったの?」
ジョージ「あんま考えてなかった」
こいつバカだ!
ジョージ「いやでもカワイイのいたら、お前どこからでも来るっしょ」
確かにそう!
俺「マジでヤバいから来てって」
ジョージ「あー。(女の子に)なんかヤバいんだって、ちょ、真面目に話してんの!やめて」
またジャレてやがるよ!
ジョージ君、当てにならねぇ!
場所は伝えた。あとは万に一つの可能性でもこいつがホテルに駆けつけてくれたら、
また連絡をしてくれるはず!
ですよね!?(涙)
今俺がこれだけパニックちゃってるのは、俺の勝手な妄想が多分にあるのかもしれないが、妄想と危機管理能力というのは紙一重なのである。
ビビりまくった挙句、なーんだこんなことだったのねと笑えたらいいが、
今の状況からしてその可能性は極めて低いのである!
急いで服を着る。
焦って履けなかったパンツはズボンのポケットに突っ込む。
チン○にジッパーがひんやり当たる。
それが
チン○切られたらどうしようという妄想を呼び起こし
また震えちゃいました。
いや、さっきから震えてるんですけどね!
俺、ビビりです。
チャラ男
兼
ビビ男です!
トイレのドアに耳を当てると、もう話し声は聞こえず、
代わりに何やらせわしく動いている気配がする。
ひょっとしてブー子のやつ、部屋を出るのか?
HEYメーンが来る途中で何かトラブルを起こし、ここに来れなくなった。
ブー子は現場に駆けつけるためその身支度をしているのかもしれない。
だとしたらこのままトイレに籠っていたほうが得策なのではないか?
そうだよ、だってブー子こっちに全然やって来ないではないですか。
こんなチャラくてビビりのチャビ男のことなんかに構ってられないんですよ!
それにだ、ラブホテルは一人または二人一組の利用が基本。
パーティールームなどの例外を除いて、一般の部屋は三人以上の入室は禁止されているため、ブー子がこの部屋に残っている限り三人目がこの部屋に入ってくることは不可能。
仮にブー子が部屋を出て行き、俺が一人になったところへ誰かが訪ねてきても、フロントによる確認があるし、仮にそこを突破されたとしても部屋はオートロックだから入室は不可能なのである!
このままトイレに籠り、状況を見守るのが最も安全!!
ドタドタドタ
洗面台からシャーっと水の音が聞こえて
ドライヤーのゴーって音が聞こえて
ドタドタドタ!
カラン、ツカツカッ
ガチャ
ツカツカッ
バタン。
出て行った。
出て行ったよお!
便器あんのに、その場にうんち座りでしゃがみ込みました。
ホント助かった‥
プルルルルルル
フロントからの電話だ。
お連れ様お帰りになりますがよろしいですか?ってやつだ。
出なきゃ、面倒なことになる。
急いでトイレのドアを開ける。
俺は気付いてませんでした。
そこに
誰かが立っていることを。
続きは第26回 チャラ男の娘日記 で。(2016年7月31日配信)
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