第21回「欲望のホテルで母は見た!」色情スパイラル

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9月4日【母の日記】

渋谷へのデリバリーは初めてだった。

若い娘たちで溢れ、思わず下を向いてしまう。

すれ違う若い男たち、私を見て抱きたいと思うだろうか?

不安とイライラが募り、マツモトキヨシに寄り命の母を購入。

建物の影へ行き、それを多めに飲む。

最近感情のコントロールがとても難しい。

生理はまだ続いているが、私が女であることの証が見当たらなくなってきている。

私と同年代の世の妻たちはみんな同じなのだろうか。

気をとりなおして、道玄坂を上がっていく。
ホテル街に入る。
爆発事故の起きたラブホテルの前まで行った。

テレビのニュースや新聞で見た通り。

客に電話をかけると、中への入り口を説明され足を踏み入れた。

天井の照明は消えていたが、代わりに床のところどころで工事現場でみられるような照明器具が灯っていた。だれが設置したのかはわからない。

客の誘導で、指定された階まで階段で上がった。
携帯の照明がたより。

廊下に出る。
暗闇。
一歩一歩進む。
言われた部屋の前でドアを叩くとすぐに開き、明かりがもれる。
促されて中に入る。

床にさきほどと同じような照明器具が置かれていて

それに照らされる形でサラリーマン風の男が立っていた。

私よりもずっと若い男。

自分の中が一瞬のうちに濡れるのが分かった。

照明のスイッチが切られた。

男はいきなり、私に唇を重ねてきた。
私もそれに応じた。

そのままベッドになだれ込み、セックスをした。
本番NGなのに最後まで受け入れてしまった。

この男に欲情している。

ひさびさに絶頂に達した。

男も達するのがわかった。

しばらくすると、隣の部屋にも誰かが入ってきた。

若い娘たち?

やがて淫らな声が響いてきた。

それに興奮した男が見に行こうと行ってきた。

はじめは断ったが、好奇心はおさえきれない。

覗きにいった。

そこでは二人の少女が激しくセックスのようなことをしていた。

わずかな光の中で、私は自分の娘の痴態を確認した。

目をそらそうにもそらせなかった。

娘の姿が美しかったからかもしれない。

男が再び発情して、また部屋に戻りセックスをした。

途中、娘が絶頂に達する声が聞こえた。

私もまた絶頂に達した。

男は憑き物が落ちたように、手早く服を身につけると部屋を出て行った。

私はしばし放心して横たわっていた。
何かが私の中で芽生えている。

それが逃げ出さないように私は自分の胸を強く抱きしめた。

 

明日の日記へ続く。

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